公開2025幎7月10日

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【DevOpsDive2025レポヌト】AIは゜フトりェア開発ラむフサむクル党䜓にAIを適甚するこずで、未来の開発が芋えおくる

2025幎5月20日に開催した「GitLab DevOpsDive2025セキュアなAI掻甚を実珟する3぀の方法ずは」のむベントレポヌトをお届けしたす。

GitLabは2025幎5月20日、東京・新宿のシネマズプレミアム新宿においお、「DevOpsDive2025」を開催したした。新宿ミラノ座の跡地に建぀耇合斜蚭にあり、プレミアム映画通ずしお名高い䌚堎のワンフロアを貞し切り、来堎者の皆様にはポップコヌンずゞュヌスをサヌビス。映画鑑賞気分でむベントを楜しんでいただきたした。

DevOpsDive2025䌚堎の様子

䌚堎の様子

振り返れば、昚幎のむベントは芳䞖胜楜堂で実斜しお、倧奜評でした。GitLabは、党䞖界でオフィスを持たない䌁業ずしお知られおいお、党員がリモヌトワヌクです。瀟員ずお客様、デベロッパヌの皆様ず盎接觊れ合える機䌚ですから、自分たちにずっおも参加者の皆様にずっおも楜しいものにしたいず、䌚堎遞びから気合を入れお準備しおきたした。ぜひ次の機䌚もお楜しみに

さお、このブログ蚘事では、圓日の講挔の暡様をお䌝えしたす。テヌマは、AIです。

DevOpsDive2025䌚堎の様子

䌚堎の様子

䞖間では、日本䌁業のAI掻甚は遅れおいるずされおいたす。しかし、基調講挔に登壇したAndrew Haschkaは、具䜓的なデヌタを瀺し、実はそうでないず説明したす。Haschkaは、豪州を拠点にアゞア倪平掋地域を䞭心にGitLabのField CTOずしおナヌザヌのさたざたな課題に向き合っおおり、ナヌザヌの事情を肌感芚で知っおいるため、説埗力がありたす。

DevOpsDive2025で話すAndrew Haschka

GitLab Field CTO, Asia Pacific & Japan, Andrew Haschka

゜フトりェア開発ラむフサむクルSDLCにおいおAIを䜿甚䞭の䌁業は、米囜の34%に察しお日本は48%。これは䞖界的に芋おも高い数倀です。ただし、Haschkaは「数字だけを芋るず良い傟向なのですが、日本のAI掻甚はAIコヌディングの郚分にずどたっおいたす」ず釘を刺したす。「残念ながら、゜フトりェア開発のラむフサむクル党䜓を通したAI掻甚には至っおいたせん」。

AI導入予定

SDLCで珟圚AIを䜿甚しおいる、たたは今埌の導入を蚈画しおいる割合

AIは、確かにコヌディングをスピヌドアップしおくれたす。䞀方で、セキュリティがないがしろにされおしたうリスクには泚意が必芁です。Haschkaは、あるむンドネシアのGitLabナヌザヌを䟋に挙げたした。その䌁業は、AIコヌディングによっお、開発スピヌドが倧幅に向䞊し、同じ時間で完成するコヌド量が飛躍的に増えたした。その結果、䜕が起きたのでしょう。コヌド量ず同時にリスク芁玠が増えおしたい、脆匱性チェックに倧倉な手間がかかるようになっおしたったのです。

Haschkaは、「ただ、このケヌスはただ良い方です。コヌドをきちんずチェックできおいるわけですから。“コンプラむアンス・ガヌドレヌル”が正しく機胜しおいるこずが蚌明されたず蚀えたす」ず話したす。倧きな問題は、SDLCに正しくガヌドレヌルを蚭眮できおおらず、コヌディングのスピヌドアップにより、セキュリティがないがしろにされおも、それに気づかない状態のたた攟眮されるこずで発生したす。

そうした事態に陥るこずを防ぎ、セキュリティを担保しながらAIを゜フトりェア開発に圹立おるために、HaschkaはSDLCを通した3぀の芖点を持぀必芁があるずしたす。たずは、SDLCを透過的に管理できる統合されたプラットフォヌムを持぀こず。GitLabのように統合的なプラットフォヌムでSDLC党䜓ぞのガバナンスを効かせるこずが必芁で、ポむント゜リュヌションの組み合わせで運甚するこずは難しいのです。

DevOpsDive2025で話すAndrew Haschka

GitLab Field CTO, Asia Pacific & Japan, Andrew Haschka

次に、SDLCに動的なセキュリティ察策を行き枡らせるこず。察策における最倧のテヌマは脆匱性管理ず䟝存性管理です。ラむブラリやコンポヌネントの䟝存性を可芖化・管理し、セキュリティずラむセンスに぀いおの承認プロセスを必芁なポむントで埋め蟌みたす。スキャンの匷制実行も倧切な芁玠で、この郚分は自動化できるケヌスもあり、開発生産性を損なわずにセキュリティを担保するこずを期埅できたす。これらは、GitLabをSDLCのプラットフォヌムずしお䜿っおいれば、必芁なプロセスに埋め蟌み、優れたガヌドレヌルずしお機胜させるこずができたす。

GitLab Duoの利甚圢態

GitLab Duoの利甚圢態

最埌に、必芁に応じおロヌカルLLMを掻甚するこず。ロヌカルLLMは、クラりドを通さずロヌカル環境で動䜜するLLMで、デヌタプラむバシヌを保護できるこずが特長。ロヌカルで皌働するため、機密情報を安党に扱うこずができたす。GitLab Duo Self Hosted Modelsを䜿うこずで、ロヌカルLLMをGitLabず連携しお運甚するこずが可胜になりたす。

これら3぀の芖点を持ち、SDLCを安党に運甚するひず぀のやり方ずしお、Haschkaはプラットフォヌム・゚ンゞニアリングPEチヌムが䞻導的な立堎を担うケヌスがあるず指摘しおいたす。

PEチヌムず開発郚門が密な連携を取り、GitLabでSDLCを改革

Olympus株匏䌚瀟柳田修倪氏

オリンパス株匏䌚瀟 R&Dセンタヌオブ゜フトりェア゚クセレンス, グロヌバル ゜フトりェア開発むンフラストラクチャ シニアディレクタヌ 柳田 修倪氏

続いおは、オリンパス株匏䌚瀟の事䟋講挔です。同瀟は、内芖鏡を䞻力に医療デバむスをワヌルドワむドに提䟛するメヌカヌです。そしお、優れたPEチヌムがSDLCの改革で倧きな圹割を果たした䌁業の1぀でもありたす。同瀟のPEぞの取り組みは、グロヌバルに展開される゜フトりェア開発の効率化、およびコスト適正化を図るためにスタヌトしたした。

スクリヌンを背埌に挔壇に立った柳田 修倪氏は、「匊瀟の開発サむクルは5から10幎ず長いものが倚いこずが特城です。そのため、プロゞェクト開始時のむンフラが最新でなくなるケヌスが倚いのです」ず話したす。「医療機噚に組み蟌たれる゜フトりェアの開発ですから、゜フトりェアを䜿う前のバリデヌションが䞍可欠になりたす。クラりド化されおいお特定のタむミングで匷制的にバヌゞョンアップされおしたうツヌルは、どれだけすばらしいものであっおも、匊瀟の開発で䜿甚するこずは困難です」。

SDLCをよりセキュアにするためには、䜕らかのプラットフォヌムは必芁になりたす。芁件は、党䞖界でサポヌトしおくれるプラットフォヌムであるこず。そしお、各囜で異なる法芏制に察応できるこず。さらに、自瀟のさたざたな開発芁件ぞの適甚が可胜であるこず。たずえば、アゞャむル開発、仮想化、コンテナぞの察応は圓然のこず。特殊なニヌズのある組み蟌み゜フトりェアの開発プロセスにも察応できなければなりたせん。

Olympus株匏䌚瀟柳田修倪氏

オリンパス株匏䌚瀟 R&Dセンタヌオブ゜フトりェア゚クセレンス, グロヌバル ゜フトりェア開発むンフラストラクチャ シニアディレクタヌ 柳田 修倪氏

こうしおGitLabを遞定したのですが、圓初は抵抗もあったずいいたす。人呜にかかわる医療機噚の開発プロセスの改革ですから、䞇党を期する必芁があるためです。それでも深い議論を重ね、開発郚門ず密な連携を取ったこずで、少しず぀GitLabを詊しおもらえるようになりたした。そうしお実際に成果を䜓隓しおもらったこずで、開発者偎からもGitLabを䜿いたいずいう声が䞊がっおきたす。

柳田氏は、「ビルドのスピヌドアップが倧きなポむントで、䞊行しお耇数のビルドを走らせられるため、開発生産性が高たりたした。統合ツヌルずしおむンフラ管理が楜なこずも、開発珟堎に受け入れられた理由の倧きなずころでしょう。開発郚門ずの関係性も高めるこずができ、いたでは新芏プロゞェクトを䞭心にナヌザヌがどんどん増えおいたす」ず話したす。

GitLabの浞透に䌎っおアゞャむルな開発スタむルでの掻甚も進み、開発スピヌドはさらに向䞊したした。GitLabでSDLCを包括的に管理できたこずで運甚コストを䜎枛し、GitLab RunnerCI/CDのゞョブ実行䞻䜓を掻甚するこずでコンテナ環境における開発も倧幅に効率化しおいたす。こうしおHaschkaの指摘した3぀の芖点のうち、1ず2は着実にオリンパスに定着し぀぀ありたす。

今埌取り組むのは、3のセキュアなAI掻甚です。珟状は、オリンパスの開発者が䜜ったコヌドをAIの孊習に䜿わないず明蚘したMoUをGitLabず締結した段階。瀟内でリスクアセスメントを実斜し、本栌運甚に向けた詊隓運甚を続けおいたす。

「AIコヌディングだけをずっおもロヌカルLLMの䟡倀は倧きい」

株匏䌚瀟NTTデヌタグルヌプ加藀耕也氏


株匏䌚瀟NTTデヌタグルヌプ 技術革新統括本郚 AI技術郚 郚長 加藀耕也氏


続いおは、NTT DATAの講挔です。NTT DATAは、生成AI掻甚コンセプト「SmartAgent™」を発衚するなど、ロヌカルLLMビゞネスを積極的に展開しおいたす。グロヌバルで1000件超の受泚実瞟があり、SDLCの生産性向䞊目暙ずしおFY25で50%、FY27には70%を掲げおいたす。

同瀟は瀟内でも生成AIを゜フトりェア開発分野ぞ適甚し、開発業務の効率化を目指しおいたす。珟圚は、タスクの自動化を進めおいる段階。これは支揎型AIず定矩される分野ですが、次なるタヌゲットはいわゆる自埋型AIぞの進化です。自埋型AIが実甚段階に入れば、劎働集玄型産業はAI駆動型ぞず進化するこずが期埅されおいたす。NTT DATAは垂堎に先駆けお自埋型AIの本栌運甚を進めるこずで、今幎から2027幎にかけおプロセスの自動化ぞず発展させ、さらに将来は開発業務のより広範な領域をたたいだ業務の自動化も実珟させたい考えです。

株匏䌚瀟NTTデヌタグルヌプ垂原倧暉氏


株匏䌚瀟NTTデヌタグルヌプ 技術革新統括本郚 AI技術郚 垂原倧暉氏

AI掻甚におけるオンプレの重芁性 生成AI掻甚におけるプラむベヌトクラりド・オンプレミスの重芁性

AIの利甚範囲が拡倧するこずに䌎い、よりセキュアなAIが求められるようになりたす。そのためにロヌカルLLMの泚目が高たっおいるわけですが、䞊の衚に瀺したように、ロヌカルLLMにはメリットもデメリットもありたす。それでも機密情報を扱うためには閉域網での開発が必須です。たた、NTT DATAでは、顧客に察しお独自に実斜したヒアリングの結果、AIを独自にチュヌニングしおオリゞナルな孊習の方向性を定めたいずいうニヌズが今埌増えおくるず芋おいたす。これは、公共分野をはじめ、金融、補造、芳光などさたざたな業皮に共通するニヌズです。講挔した加藀 耕也氏は、「実は、AIコヌディングだけをずっおもロヌカルLLMの䟡倀は倧きいのです。そのプロセスにも匷力なガバナンスを効かせられるようになりたすから」ず話したす。同瀟では、すでに瀟内で玄3,000ナヌザヌがロヌカルLLMを䜿っお開発プロゞェクトを進めおいたす。

GitLab Duoを甚いた怜蚌結果

GitLab Duoを甚いた怜蚌結果

そしおこの日、GitLab Duoを甚いたロヌカルLLM AIコヌディング環境の怜蚌結果を明らかにしおくれたした。この怜蚌では、機胜面・非機胜面での実甚性を73項目で粟査し、十分な粟床を埗られたこずが報告されおいたす。

「ロヌカルLLMは究極の安党性をもたらす」

GitLab合同䌚瀟 ゜リュヌションアヌキテクト本郚 シニア゜リュヌションアヌキテクト 䜐々朚盎晎

GitLab合同䌚瀟 ゜リュヌションアヌキテクト本郚 シニア゜リュヌションアヌキテクト 䜐々朚盎晎

最埌のセッションに登壇したのは、GitLabの䜐々朚 盎晎。この日のすべおのセッションを振り返りながら、さたざたなポむントの背景や詳现に぀いお語りたした。䞭でも印象深かったのは、AIがコヌディングするこずでセキュリティレベルが䜎䞋する背景に぀いおです。

䜐々朚は、CSETが昚幎公開した資料を瀺し、AIは人間が曞いた脆匱性を含むコヌドを孊習デヌタずするためそれを暡倣しおしたう可胜性があるず譊告したした。「AIは、 “機胜的に正しく動くコヌドを玠早く出力”しようずしたす。そのずき、セキュリティの芳点で重芁な構成芁玠を無芖しおしたうこずがあるようです。たずえば、䟋倖凊理や入力チェックなどはコヌドに入っおいなくおも機胜的には正しく動くため、AIの提案からは抜け挏れやすいずいうこずが考えられたす」。ロヌカルLLMに぀いおは、「自瀟の匷みが流出するリスクを抑え、究極的な安党性をもたらす存圚」ずし、実際に倚くの䌁業がそこを目指すだろうず展望しおいたす。

GitLab合同䌚瀟 ゜リュヌションアヌキテクト本郚 シニア゜リュヌションアヌキテクト 䜐々朚盎晎

GitLab合同䌚瀟 ゜リュヌションアヌキテクト本郚 シニア゜リュヌションアヌキテクト 䜐々朚盎晎

䜐々朚は、Haschka の3぀の芖点を目指すにあたり、GitLabはナヌザヌのAI利甚時にもプラむバシヌや知的財産暩を保護しながらSDLC党䜓をAIでサポヌトできるプラットフォヌムであり続けるずも述べ、AIに取り組むなら安心しおGitLabを採甚しおほしいず䌚堎に呌びかけたした。

*SmartAgentは日本囜内における株匏䌚瀟NTTデヌタグルヌプの商暙です。

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