本ブログは、GitLab 18.9 Releaseの抄訳です。内容に相違がある場合は、原文が優先されます。
セルフホスト型AIモデルを搭載したGitLab 18.9をリリース
このたび、GitLab 18.9のリリースをお知らせします。今回のリリースでは、クラウドライセンス向けにGitLab Duo Agent Platformのセルフホストモデルが一般提供を開始しました。そのほか、GitLab Duo Agent Platformによる脆弱性の修正、折りたたみ可能なファイルツリーによるリポジトリナビゲーション、ファイルからのCI/CDインプットのインクルードなど、多数の機能が追加されています。
GitLab Duoを初めてお使いの方へ:GitLab Duo Agent Platformが利用できるUltimateの無料トライアルが、GitLab.comおよびGitLab Self-Managedの両方でご利用いただけるようになりました。
今回ご紹介した機能は、GitLab 18.9における25件以上の改善点のほんの一部です。以下で、すべての新機能と改善点をご確認ください。
GitLabコミュニティの皆さま、GitLab 18.9に530件以上のコントリビュートをお寄せいただき、誠にありがとうございます。「誰もがコントリビュートできる」—これがGitLabの理念です。皆さまのご貢献があってこそのリリースです。
GitLab 18.9には、GitLabコミュニティのユーザーから530件ものコントリビュートがありました。ありがとうございました!GitLabは誰もがコントリビュートできるプラットフォームであり、今回のリリースはユーザーのみなさまの協力なしには実現しませんでした。
来月のリリースで予定されている内容を先取りするには、What’s newページをご覧ください。
今月の注目コントリビューターは、Pooja Ghanghasさんです。
Poojaさんは、GitLabにおけるレガシーのドロップダウンコンポーネントをモダンなアーキテクチャへ移行する取り組みに継続的に貢献されています。この移行作業は、旧来と新しいコンポーネントシステムの双方を深く理解した上で、細部にまで注意を払う必要があります。差分ファイルヘッダー、コードブロックのバブルメニュー、オンコールスケジュールのローテーション担当者コンポーネント、新しいリソースドロップダウンなど、複数の移行にわたって一貫して高品質な成果物を届けてくれました。
Peter Hegma(GitLab Tenant Scale::Organizationsのスタッフフロントエンドエンジニア)は、Poojaさんをこの表彰に推薦し、「これらの移行はかなり難しい作業です。それを数多くこなしてくれました。コントリビュートに心から感謝します」と述べています。
移行作業に加え、Poojaさんはマイルストーンやイテレーションへのステータス追加という機能開発にも取り組み、マージに向けて多大な努力を重ねました。Marc Saleiko(GitLab Plan:Project Managementのスタッフフルスタックエンジニア)は「これは価値あるコントリビュートであり、この機能の提供をすばらしい形でやり遂げてくれました」と評価しています。Poojaさん自身も「仕上がりを誇りに思っており、大きな学びになりました」と振り返っています。
さらに、コードベース全体にわたる多数のバグ修正やメンテナンス改善にも貢献しています。これらの取り組みはGitLabのユーザーインターフェースの保守性と一貫性を高め、コントリビューターとチームメンバーの双方が機能を構築・維持しやすい環境づくりに直結しています。GitLabフロントエンドアーキテクチャを着実に前進させてくれているPoojaさんに、心より感謝申し上げます。
Poojaさんのコントリビュートの詳細については、GitLabプロフィールをご覧ください。
GitLab 18.9の主要な改善点
GitLab Duo Agent Platformのセルフホストモデル、クラウドライセンス向けに一般提供開始
Self-Managed: Premium、Ultimate
GitLab Duo Agent Platformが、クラウドライセンスをお持ちのGitLab Self-Managedのお客様向けに一般提供開始(GA)となりました。課金は使用量ベースです。
管理者は、GitLab Duo Agent Platformで使用する互換モデルを設定できます。AWS BedrockまたはAzure OpenAIをご利用の場合は、Anthropic ClaudeまたはOpenAI GPTモデルの設定も可能です。
まだUltimateをご利用でない方は、Duo Agent Platformが利用できる無料トライアルをお試しください。

GitLab Duo Agent Platformによる脆弱性の修正(ベータ版)
GitLab.com: Ultimate
Self-Managed: Ultimate
GitLab Dedicated: Ultimate
GitLab Dedicated for Government: Ultimate
アプリケーションセキュリティにおいて、SASTの脆弱性のトリアージと修正は特に時間を要する作業の一つです。脆弱性を特定した後、開発者は検出内容を理解し、影響箇所を特定して適切な修正を実装しなければなりません。いずれのステップにも、時間と専門知識が必要です。
GitLab 18.9では、エージェント型のSAST脆弱性修正機能を導入します。修正をトリガーすると、GitLab Duoは自律的に検出内容を分析し、周辺のコードコンテキストを推論して、コンテキストに即した修正を生成します。マージリクエストの作成まで、手動の介入は不要です。
主な機能:
- エージェント型マルチステップ修正:単一のコード提案ではなく、GitLab Duo Agent Platformが脆弱性を推論してコードベースを評価し、根拠のある修正を生成します。
- マージリクエストの自動作成:重大度が「Critical」および「High」のSAST脆弱性に対して、提案されたコード修正を含むレビュー可能なマージリクエストを自動生成します。
- 品質スコアリング:生成された修正には品質評価が付与され、レビュアーが提案の信頼度を素早く判断できます。
本機能は、脆弱性レポートおよび個別の脆弱性詳細ページから利用できます。詳細ページから直接修正をトリガーすることも可能です。
Ultimateのお客様向けに無料ベータ版として提供しています。イシュー585626よりフィードバックをお寄せください。

折りたたみ可能なファイルツリーによるリポジトリのナビゲーション
GitLab.com: Free、Premium、Ultimate
Self-Managed: Free、Premium、Ultimate
GitLab Dedicated: Ultimate
GitLab Dedicated for Government: Ultimate
折りたたみ可能なファイルツリーで、リポジトリのファイルを効率よく閲覧できるようになりました。プロジェクト構造を俯瞰しながら、ディレクトリをインラインで展開・折りたたんだり、リポジトリ内の離れた場所にあるファイルへ素早く移動したりすることができます。作業中のコンテキストを保ちながらナビゲーションできる点も特長です。
ファイルツリーは、リポジトリのファイルやディレクトリを表示する際にサイドバーとして表示されます。幅は自由に調整可能で、キーボードショートカットで表示・非表示を切り替えたり、名前や拡張子でファイルを絞り込んだりすることもできます。ファイルツリーは常に現在の場所と同期しており、メインエリアでファイルを選択すると、そのファイルが表示されるようにツリーが更新されます。
既存のリポジトリ構造やファイル構成に変更はありません。ファイル間の移動に必要なページ読み込み回数が減るため、小規模プロジェクトから数千のファイルを持つ大規模コードベースまで快適に利用できます。

ファイルからのCI/CDインプットのインクルード
GitLab.com: Free、Premium、Ultimate
Self-Managed: Free、Premium、Ultimate
GitLab Dedicated: Ultimate
GitLab Dedicated for Government: Ultimate
これまで、パイプラインのCI/CDインプットはパイプラインのspecセクション内に直接定義する必要がありました。この制約により、インプット設定を複数のプロジェクトで再利用することが難しい状況でした。
今回のリリースから、使い慣れたincludeキーワードを使って外部ファイルからインプット定義を読み込めるようになりました。インプットの定義を一箇所にまとめて管理できるため、多数のプロジェクトやパイプラインをまたいだ運用が格段に楽になります。インプット設定の一元管理はもちろん、外部ソースからインプット値を動的に制御することも可能です。

GitLab.comにおけるWebベースのコミット署名
GitLab.com: Free、Premium、Ultimate
コードの整合性を保ち、コンプライアンス要件を満たすためには、コミットへの暗号化署名が欠かせません。これまでWebベースのコミット署名はGitLab Self-Managedでのみ利用可能でしたが、今回GitLab.comでもサポートされるようになりました。
グループまたはプロジェクトで有効にすると、GitLabのWebインターフェース経由で作成されたコミットにGitLabの署名キーが自動的に付与され、検証済みバッジが表示されます。リポジトリの真正性を暗号学的に証明できます。
主な詳細:
- グループまたはプロジェクトの設定から、要件に合わせて有効化できます。
- 有効にすると、Web IDEでの編集、マージ、API操作などすべてのWebベースのコミットが自動的に署名されます。
- GitLab.comのセキュリティ機能がGitLab Self-Managedと同等になり、組織全体への包括的なコミット署名ポリシー適用の基盤が整います。

コンテナ仮想レジストリが利用可能に(ベータ版)
GitLab.com: Premium、Ultimate
Self-Managed: Premium、Ultimate
モダンなコンテナ開発では、Docker Hub、Harbor、Quayといった複数のレジストリやプライベートレジストリからイメージを取得する必要があります。コンテナ仮想レジストリがない場合、プラットフォームエンジニアはプロジェクトとCI/CDパイプラインごとに個別の認証設定を行わなければならず、設定の複雑化やプル速度の低下、セキュリティポリシーの不統一といった課題が生じます。
コンテナ仮想レジストリは、複数の上流レジストリを単一のエンドポイントに集約することで、これらの課題を解消します。Docker Hub、Harbor、Quayなどを1つのURLで管理でき、長期間有効なトークン認証も一元的に設定できます。インテリジェントなキャッシングによりプルのパフォーマンスが向上し、GitLabの認証システムとの統合によってアクセス制御と監査ログも一元化されます。
コンテナ仮想レジストリAPIは現在、GitLab PremiumおよびUltimateのお客様向けにベータ版として提供されています。ベータ版では、GitLab APIを使ったコンテナ仮想レジストリの作成、共有可能な設定での複数上流ソースの追加、仮想レジストリ経由でのコンテナイメージの取得が可能です。なお、IAM認証が必要なレジストリは現時点では未対応です。クラウドプロバイダーのIAM認証対応については、こちらのエピックで進捗を追跡しています。
GitLab.comでは、この機能はフィーチャーフラグで管理されています。アクセスのリクエストやフィードバックは、フィードバックイシューへのコメントでお寄せください。
GitLab 18.9のその他の改善点
Rapid Diffsによるコミット変更のパフォーマンス改善
GitLab.com: Free、Premium、Ultimate
Self-Managed: Free、Premium、Ultimate
GitLab Dedicated: Ultimate
GitLab Dedicated for Government: Ultimate
変更ファイルが多かったり変更量が大きかったりするコミットのレビューは、これまで時間がかかることがありました。Rapid Diffs技術がコミットページ(/-/commits/<SHA>)にも適用され、ページの読み込み速度の向上、スムーズなスクロール、よりレスポンシブな操作感を実現しています。
Rapid Diffsでは、以下の点が改善されています。
- ページネーションが不要になり、連続してレビューできます。
- 初期読み込みが高速化され、すぐにコードの確認を始められます。
- 新しいファイルブラウザを搭載したインターフェースで、ファイル間のナビゲーションが快適になりました。
- 変更ファイルが多い場合でも、レスポンシブな操作感を維持します。
既存の機能はすべて引き続き利用できます。Rapid DiffsがGitLabのほかのエリアにも順次展開されるにつれ、同様のパフォーマンス向上がもたらされる予定です。
インポートAPIでのBitbucket Cloud APIトークンのサポート
GitLab.com: Free、Premium、Ultimate
Self-Managed: Free、Premium、Ultimate
GitLab Dedicated: Ultimate
GitLab Dedicated for Government: Ultimate
GitLabのインポートAPIがBitbucket Cloud APIトークンに対応しました。Bitbucket Cloudからのリポジトリインポートを、より安全な方法で行えるようになります。
AtlassianはアプリパスワードをAPIトークンに移行する方針を打ち出しており、GitLabでも19.0にてアプリパスワードのサポートを終了する予定です。
なお、GitLab UIからBitbucket Cloudへのインポートは、この変更の影響を受けません。
CI/CDカタログのコンポーネント分析
GitLab.com: Free、Premium、Ultimate
Self-Managed: Free、Premium、Ultimate
GitLab Dedicated: Ultimate
GitLab Dedicated for Government: Ultimate
これまで、CI/CDカタログのコンポーネントプロジェクトが組織内でどのように利用されているかを把握する手段がありませんでした。利用数や導入状況をハイレベルで確認できるようになり、どのコンポーネントプロジェクトが最も価値をもたらしているかを把握し、カタログへの投資を最適化するための判断材料として活用できます。

マージリクエストで子パイプラインのセキュリティレポートを表示
GitLab.com: Free、Premium、Ultimate
Self-Managed: Free、Premium、Ultimate
GitLab Dedicated: Ultimate
GitLab Dedicated for Government: Ultimate
マージリクエストのウィジェットから、子パイプラインのセキュリティ・コンプライアンスレポートを直接確認できるようになりました。これまでは複数のパイプラインを手動で確認する必要があり、モノレポや複雑なテスト構成では非効率でした。
今回の改善により、マージリクエストウィジェットに子パイプラインのレポートが親パイプラインの結果と並んで表示されます。各子パイプラインのレポートは個別に表示され、アーティファクトのダウンロードも可能です。すべてのセキュリティチェックを一元的に確認できるため、問題の調査にかかる時間が大幅に短縮され、親子パイプラインを使った開発でのマージリクエストレビューをスムーズに進められます。

SBOMを使用した依存関係スキャンで Python requirements.txt マニフェストファイルに対応
GitLab.com: Ultimate
Self-Managed: Ultimate
GitLab Dedicated: Ultimate
GitLab Dedicated for Government: Ultimate
SBOMを使用したGitLabの依存関係スキャンが、Pythonのrequirements.txtマニフェストファイルのスキャンに対応しました。これまでPythonプロジェクトの依存関係スキャンにはロックファイルが必要でしたが、ロックファイルが存在しない場合、アナライザーが自動的にrequirements.txtファイルへのフォールバックを行い、直接依存関係のみを抽出して脆弱性分析の対象とするようになりました。ロックファイルなしでも依存関係スキャンを有効化しやすくなります。
マニフェストへのフォールバックを有効にするには、CI/CD変数DS_ENABLE_MANIFEST_FALLBACKを"true"に設定してください。
セキュリティ属性
GitLab.com: Ultimate
Self-Managed: Ultimate
GitLab Dedicated: Ultimate
GitLab Dedicated for Government: Ultimate
GitLab 18.6でベータ版として導入されたセキュリティ属性が、一般提供開始(GA)となりました。
セキュリティ属性を使うと、セキュリティチームはプロジェクトにビジネスコンテキストを付与できます。対象となる属性は、ビジネスへの影響度、アプリケーション、ビジネスユニット、インターネット公開状況、所在地などです。また、組織独自の分類体系に合わせたカスタム属性カテゴリの作成も可能です。これらの属性を活用することで、リスクポジションや組織コンテキストに基づいてセキュリティインベントリ内の項目をフィルタリング・優先順位付けできます。

GitLab Duo Agent PlatformがUltimateトライアルで利用可能に
GitLab.com: Ultimate
Self-Managed: Ultimate
GitLabを評価中のチームが、複雑な開発ワークフローの自動化や手動タスクの削減を実現するエージェント型AI機能を試せるようになりました。GitLab Ultimateのトライアルに申し込むと、ユーザーあたり24評価クレジット付きでDuo Agent Platformにアクセスでき、30日間の評価期間中に自律的なタスク実行やマルチステップのワークフローオーケストレーションを実際に体験できます。評価クレジットはプロビジョニング日から30日間有効です。開始前にチームの準備状況をご確認ください。
こちらから無料トライアルを開始できます。現在の有料カスタマーは、担当アカウントチームを通じて評価クレジットを取得できます。詳細はセールスチームにお問い合わせください。
グループとそのコンテンツのアーカイブ
GitLab.com: Free、Premium、Ultimate
Self-Managed: Free、Premium、Ultimate
GitLab Dedicated: Ultimate
GitLab Dedicated for Government: Ultimate
完了したイニシアチブや放棄されたプロジェクトの管理が楽になりました。サブグループとプロジェクトを含むグループ全体を、ひとつの操作でアーカイブできるようになりました。プロジェクトを一つひとつ手動でアーカイブする必要はなくなります。
グループをアーカイブすると、以下の動作が行われます。
- 配下のサブグループとプロジェクトがすべて自動的にアーカイブされます。
- アーカイブされたコンテンツは「非アクティブ」タブに移動し、ステータスバッジで明示されます。
- グループのデータは参照または復元のために読み取り専用で引き続きアクセス可能です。
- アーカイブされたグループとそのコンテンツ全体で書き込み権限が無効になります。
設定ページからだけでなく、一覧ビューのアクションメニューからも直接グループやプロジェクトをアーカイブできます。複数の画面を移動する手間はありません。アクティブな作業と非アクティブな作業を明確に分離しながら管理オーバーヘッドを大幅に削減する、多くのユーザーから要望されていた機能です。エピック18616でフィードバックをお寄せください。

JetBrains IDEでSelf-ManagedおよびDedicatedへのOAuth認証に対応
Self-Managed: Premium、Ultimate、Duo Core、Duo Pro、Duo Enterprise
GitLab Dedicated: Ultimate、Duo Core、Duo Pro、Duo Enterprise
GitLab Dedicated for Government: Ultimate、Duo Core、Duo Pro、Duo Enterprise
JetBrains IDE向けGitLab DuoプラグインがGitLab Self-ManagedおよびGitLab DedicatedへのOAuth認証に対応しました。すべてのJetBrainsユーザーが、より速く安全なサインイン体験を利用できるようになります。個人アクセストークンは不要です。
HelmチャートデプロイメントでZero Downtime Upgradesに対応
Self-Managed: Free、Premium、Ultimate
GitLab HelmチャートデプロイメントでのZero Downtime Upgradesが正式にサポートされました。
エンタープライズのお客様にとって、DevSecOpsプラットフォームの常時稼働は欠かせない要件であり、アップグレード時のダウンタイムは重大な運用上の懸念事項です。これまでZero Downtime UpgradesはLinuxパッケージベースの高可用性デプロイメントのみ対応しており、クラウドネイティブなKubernetesデプロイメントの方がインフラ戦略に適している場合でも、多くのお客様がVM型アーキテクチャを選択せざるを得ない状況でした。
GitLabでは、自社のCloud Native HybridのSaaSインスタンスに対して、ダウンタイムなしでのアップグレードを長年実施してきました。今回のリリースで、Kubernetes上でGitLabを運用するSelf-Managedのお客様にも同様の運用体験を提供できるようになります。
アップグレード手順は包括的なテストを経て、完全にドキュメント化されています。バージョンアップグレード中も稼働を維持できるという安心感とともにお使いいただけます。
エンタープライズユーザーの個人スニペット作成を制限
GitLab.com: Premium、Ultimate
GitLab.comを利用する組織が、エンタープライズユーザーによる個人スニペットへの機密コードの誤った公開を防げるようになりました。これまで、ユーザーが個人ネームスペースにスニペットを作成することを制限する手段がなく、スニペットが意図せずパブリックに設定されるとセキュリティリスクになる可能性がありました。
グループオーナーがエンタープライズユーザーの個人スニペット作成を制限できるようになり、コードの共有先に対するより厳密な管理が可能になります。制限が有効な場合、エンタープライズユーザーは個人ネームスペースにスニペットを作成できません。

CIジョブログへのタイムスタンプ追加
GitLab.com: Free、Premium、Ultimate
Self-Managed: Free、Premium、Ultimate
GitLab Dedicated: Ultimate
GitLab Dedicated for Government: Ultimate
CIジョブログの各行にタイムスタンプが表示されるようになりました。パフォーマンスのボトルネックの特定や、長時間実行されているジョブのデバッグに役立ちます。タイムスタンプはUTC形式で表示されます。パフォーマンス問題のトラブルシューティング、ボトルネックの特定、特定のビルドステップの所要時間計測などにご活用ください。GitLab Self-ManagedではGitLab Runner 18.7以降が必要です。

プロジェクトのCI/CDジョブメトリクスを表示(限定提供)
GitLab.com: Premium、Ultimate
Self-Managed: Premium、Ultimate
GitLab Dedicated: Ultimate
GitLab CI/CD analyticsでCI/CDパイプラインとCI/CDジョブのパフォーマンストレンドが統合されました。非効率または問題のあるCI/CDジョブを開発者が素早く特定できるようになります。これらの機能はGitLab UIに直接組み込まれており、開発チームの速度と全体的な生産性に大きく影響するCI/CDのパフォーマンス問題を、文脈を保ちながら特定・修正できます。プラットフォーム管理者にとっては、このビューのCI/CDジョブデータにより、エンタープライズ規模のGitLab運用時に外部またはカスタムのCI/CD監視ソリューションへの依存を減らすことができます。

SBOMを使用した依存関係スキャンでJava pom.xml マニフェストファイルに対応
GitLab.com: Ultimate
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SBOMを使用したGitLabの依存関係スキャンが、JavaのMavenプロジェクト向けにpom.xmlマニフェストファイルのスキャンに対応しました。これまでMavenを使用するJavaプロジェクトの依存関係スキャンにはグラフファイルが必要でしたが、グラフファイルが存在しない場合、アナライザーが自動的にpom.xmlファイルへのフォールバックを行い、直接依存関係のみを抽出して脆弱性分析の対象とするようになりました。グラフファイルなしでも依存関係スキャンを有効化しやすくなります。
マニフェストへのフォールバックを有効にするには、CI/CD変数DS_ENABLE_MANIFEST_FALLBACKを"true"に設定してください。
セキュリティガバナンスと設定の一元化
GitLab.com: Ultimate
Self-Managed: Ultimate
GitLab Dedicated: Ultimate
GitLab Dedicated for Government: Ultimate
組織全体のセキュリティスキャナーのカバレッジを管理・可視化できるようになりました。今回のリリースでは、シークレット検出プロファイルを皮切りに、セキュリティ設定プロファイルが導入されます。セキュリティチームが組織全体を大規模にセキュアにするための、より強力なコマンドセンターが提供されます。
プロファイルベースのセキュリティ設定
各プロジェクトのYAMLファイルを手動で編集する代わりに、事前設定済みのセキュリティ設定プロファイルを活用できます。主なメリットは以下のとおりです。
- 標準化されたガバナンス:事前設定済みのプロファイルが、業務を妨げることなく適切な境界を設けます。カスタムロール設定を必要とせず、セキュリティのベストプラクティスを標準化して適用できます。
- スケーラブルな管理:ひとつの操作で、数百から数千のプロジェクトに同じプロファイルを適用できます。
シークレット検出プロファイルは、最初に提供されるセキュリティ設定プロファイルです。以下のメリットがあります。
- リポジトリへのシークレットのコミットを積極的に検知し、ブロックします。
- 開発ワークフロー全体にわたるシークレット検出を、1つのプロファイルで管理できます。トリガータイプごとに個別の設定を管理する必要はありません。
強化されたセキュリティインベントリ
セキュリティインベントリが、各グループのセキュリティポスチャを評価するための主要なダッシュボードとして強化されました。
- グループとプロジェクトの階層表示:明確なアイコンでサブグループとプロジェクトを区別して表示できます。
- 一括アクション:新しい一括アクションメニューにより、選択したすべてのプロジェクトとサブグループに対してセキュリティスキャナープロファイルの適用や無効化を一括で行えます。
- カバレッジステータスの可視化:色分けされたステータスバー(有効、無効、失敗)とツールチップで、カバレッジのギャップをすぐに把握できます。
- プロファイルステータスのインジケーター:プロファイルの詳細で利用可能なトリガータイプを確認できます。
セキュリティダッシュボード:「時間経過による脆弱性の推移」チャートの改善
GitLab.com: Free、Premium、Ultimate
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「時間経過による脆弱性の推移」チャートが更新され、脆弱性インベントリのより正確な状況を把握できるようになりました。
以前のチャートには検出されなくなった脆弱性も含まれており、アクティブな脆弱性の実態を正確に反映していない数値が表示されることがありました。
一部のケースで件数にわずかな変動が生じる可能性がある2件の追加問題も把握しています。最新情報はイシュー590022および590018をご確認ください。
Minimal Accessユーザーの課金対象外化
Self-Managed: Premium
以前は、GitLab Self-Managed PremiumでIDプロバイダーを使ってユーザーのプロビジョニングを自動化している組織で、問題が発生する可能性がありました。ライセンスのシート上限を超えてユーザーを追加しようとすると、管理者はアクティブなアクセスを必要としないユーザーのために追加シートを購入するか、手動で対処してエラーを防ぐかを選択しなければなりませんでした。
GitLab Self-Managed PremiumサブスクリプションでMinimal Accessロールのユーザーが課金対象のシートとしてカウントされなくなりました。GitLab.com Premium、GitLab.com Ultimate、GitLab Self-Managed UltimateにおけるMinimal Accessの扱いに統一されます。この変更により制限アクセス機能が有効になります。この機能は、IDプロバイダーの同期時にシート上限を超えるユーザーに自動的にMinimal Accessロールを割り当てます。予期しない追加課金や手動対応なしに、同期がスムーズに継続されるようになります。
プライマリサイトのGeoデータ管理ビュー
Self-Managed: Premium、Ultimate
GitLab Dedicated: Ultimate
新しいデータ管理ビューにより、詳細な検証ステータス情報がプライマリGeoサイトで確認できるようになりました。プライマリサイトから直接、データの整合性のトラブルシューティングと検証が可能になり、基本的な検証やトラブルシューティング作業のためにセカンダリサイトにアクセスする必要がなくなります。
以前は、この検証ステータスはセカンダリサイトのUIからのみ確認できました。プライマリサイトのデータ管理ビューでは、以下のことができます。
- プライマリサイトから、すべてのレプリカブルデータタイプの詳細な検証ステータスを確認できます。
- プライマリUIから直接、データのサニタイズとトラブルシューティング作業を実行できます。
- セカンダリサイトを追加する前に、プライマリサイトでGeoの設定を確認・検証できます。
この機能強化は、UIによるセルフサービス型トラブルシューティングの実現に向けた第一歩です。定期的なメンテナンスや問題解決のために複数サイトにアクセスする必要が減っていきます。

RedisのオプションとしてValkey(ベータ版)
Self-Managed: Free、Premium、Ultimate
GitLab 18.9から、LinuxパッケージにRedisのオプション置き換えとしてValkeyがバンドルされます。RedisはAGPLv3にライセンスを変更しましたが、オープンソース利用者には適していません。GitLab Self-Managedのお客様のセキュリティと保守性を確保するため、GitLabはBSDライセンスを維持するコミュニティ主導のフォーク版であるValkeyへの移行を進めています。
移行スケジュール:
- GitLab 18.9(今回のリリース):ValkeyはオプトインのRedis代替として(ベータ版)バンドルされます。お客様の都合の良いタイミングでRedisからValkeyに切り替えられます。Valkey Sentinelのサポートも含まれます。
- GitLab 19.0(2026年5月):Valkeyがデフォルトになり、LinuxパッケージからRedisのバイナリが削除されます。既存のRedis設定は引き続き機能し、後方互換性のために適用されます。
この移行は、Linuxパッケージにバンドルされているモデルにのみ影響します。外部Redisデプロイメントを使用しているスケールアーキテクチャのお客様は、引き続きRedisをご利用いただけます。RedisとValkeyの機能差異については今後も注視し、エコシステムの進化に合わせてガイダンスを提供していきます。
バグ修正、パフォーマンス改善、UIの改善
GitLabでは、ユーザーの皆さまに最高の体験をお届けするため、すべてのリリースでバグの修正、パフォーマンスの改善、UIの向上に取り組んでいます。GitLab.comの100万人を超えるユーザーも、その他のプラットフォームをご利用のユーザーも、快適にお使いいただけるよう努めています。
18.9でお届けしたバグ修正、パフォーマンス改善、UI改善の詳細は、以下のリンクからご確認ください。
非推奨
新規の非推奨事項と現在非推奨となっているすべての機能の一覧は、GitLabのドキュメントをご覧ください。今後の破壊的な変更の通知を受け取るには、破壊的な変更のRSSフィードにサブスクライブしてください。
削除された機能と破壊的な変更
削除されたすべての機能の一覧は、GitLabドキュメントをご覧ください。今後の破壊的な変更の通知を受け取るには、破壊的な変更のRSSフィードにサブスクライブしてください。
GitLab 18.9へのアップグレードに関する重要事項
GitLabはRuby 3.3を使用するようにアップグレードされました。このアップグレードには、ヒープフラグメンテーションの削減やメジャーガベージコレクションの所要時間短縮など、RubyのGCに関する改善が含まれています。
ソースからコンパイルしてインストールしている場合、GitLab 18.9以降へのアップグレード時に管理者はRuby 3.3.x以降を用意しておく必要があります。Ruby 3.2は2026年3月31日にサポートが終了し、以降は公式のアップデートとサポートが提供されなくなるため、この変更が必要です。
変更履歴
変更内容をすべて表示するには、次のページから変更履歴を確認してください。
インストール
GitLabを新規にインストールする場合は、GitLabのダウンロードページをご覧ください。
更新事項
更新ページをご覧ください。
ご不明な点がある場合
ご質問やご意見をお聞かせください。本リリースについてご不明な点がある場合は、GitLabフォーラムにアクセスして質問を投稿してください。
GitLabサブスクリプションプラン
- Free ユーザー向けの永久無料機能を提供
- Premium チームの生産性と調整を強化
- Ultimate 組織全体のセキュリティ、コンプライアンス、プランニングに対応 GitLabのすべての機能を無料でお試しいただけます。
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監修:ソリス ジェレズ / Jerez Solis @jerezs (GitLab合同会社 ソリューションアーキテクト本部 ソリューションアーキテクト)





